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2005年04月29日

建築の話

以前インタビューした渡辺さんがオーガナイズしていらっしゃるJTPA主催のセミナーにお邪魔させてもらった。トピックは「建築への思い」ということで、最近「行動主義 レム・コールハース ドキュメント」を出版された瀧口範子さんとこちらの建設会社で働く戸谷茂山さんの対談形式のセミナーである。

こちらで建築関係で働く日本人の方々にはあまり会ったことがなかったので、どんな方々が来るのか楽しみだったのだが、実際に建築に関わっている方々は参加者にはあまりいなく、ほとんどの方が建築に興味があるという方々だった。

私は建築には興味があるが、「建築家」というものにはあまり興味がないため今回のトピックであったレム・コールハースという建築家は知らなかったのだが、とても不思議な建物を設計するダイナミックな人らしい。彼は最近、シアトルの公共図書館を設計したということだが、つい最近まで構造エンジニアとして働いていた私としてはその写真を見て建物の外見に感嘆するというよりは、「これを実際に建つよう構造設計するのはさぞ大変だったろうな。。。」という印象を受けた。

「建築家」というのはときにはスター扱いされる存在だが、私はその建築家の影で彼らが紙に書いた図面を実際に建つように設計するというStructural Engineerという職業についていたため、やっかみかもしれないが、建物のことについて語るときに建築家ばかりが賞賛されることに少々反感を感じる。

というのは、例えば芸術家というものは自分の作品が完成するまでには、材料を買い、コンセプトを考え、作品を創造するところまで全工程で自力でやらなければならないのだが、建物が建つまでには、まずオーナーが資本金を出し、建築家が設計したものを、実際に建つようにStructural Engineerが設計し、空調や電気系をMechanical EngineerとElectrical Engineerが設計し、建設作業員が実際にそれを形にするわけで、建築家は建物が建つという工程の一部にすぎないと思うからだ。

でも残念ながら美しい建物が建つと賞賛されるのはほとんどの場合建築家である。次回シアトルに行くことがあったら、建設するのがさぞ大変だったであろうこの図書館を、現実の形にしたその他の関係者のことも心に留めて見学しに行こうと思う。

投稿者 kasumi : 2005年04月29日 09:54

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