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――禅センターや、夢中さんの部屋にもいくつかりますけど、忍昭師の地蔵の絵は超カワイイですよね。だけど最初は、お坊さんになろうとしての出会いではなかったんですね。
慧岳夢中さん
そうですね。でも、まぁ、それがぼくにとって初めての正式な禅の僧侶という人との出会いでしたね。
会ったらすぐ師匠とは意気投合しまして、本屋で鈴木俊隆師の本を勧められました。(注:鈴木俊隆師はサンフランシスコ禅センターの創設者)それで、サンフランシスコの禅センターのことを知りました。その時、師匠の個展の会場を探していましたが、禅センターにギャラリーがある事を知り、師匠の個展を禅センターで開く事ができたのです。
1950年頃、禅ビートというムーブメントがありました。これはアメリカの豊かな時代に、禅のおしえをとおして、環境問題や精神性を真剣に考える人たちの動きです。このムーブメントが始まったのが、サンフランシスコでした。ですから、実は禅とサンフランシスコは密接な関係があったんですよ。忍昭師匠は、禅ビートのジャックケロアックが書いた「Dharma Bums」と言う本を読んで、サンフランシスコに出家前の二十歳の時に来てます。だから思い出のあるサンフランシスコ、そしてあこがれていた禅センターで個展が開けたということを、師匠はとてもよろこばれました。ぼくもそれをお手伝いできた、実現したということはとても嬉しかったです。
そんな経緯で禅センターの存在を知り、10日間のゲストスチューデントプログラムに参加しました。
朝は5時に起きて、30分の座禅を2回して、お経をあげる。日中はセンター内の仕事を手伝って、夜40分の座禅を一回する、という日課です。それが、すごく落ち着いて気に入ったんです。前から、自分で座禅をしてみたりしましたが、禅センターは自由で、もちろん仏教ではありますが、宗教っぽくなく、自主性を尊重するスタイル、そしていろんな人が出入りしているというのが面白いと思いました。こういうのもいいなと思いました。
――師匠との出会いの前から、僧侶になることに興味はあったんですか?
慧岳夢中さん
僧侶になりたい、ともなりたくないとも思ってませんでした。でも、4,5年前に「坊主はいいなぁ。」なんて言ってた事があるんですよ、冗談で。(笑)
子供の頃アートが好きだった、そして大人になったらアートディレクターになった。とか、子供の頃英会話を勉強してたから、アメリカに来た。というのと一緒で、”導かれた”、”なるべくしてなった”、”なるようになった”という気がします。何となくなるような気がした、という感じですね。
――出家されたのは何故ですか?どんな風に?
慧岳夢中さん
2004年9月18日に鎌倉で忍昭和尚とお会いしました。女性僧侶の高杉嵯知さんという方も同席してました。彼女は「銀河観音」という絵を描いてらっしゃるアーティストでもあります。 忍昭和尚から、彼女の個展を是非禅センターで、ということになりました。このお話があったのが、藤井宗哲さんという僧侶で有名な精進料理人でもある方の不識庵(ふしきあんー宗哲さん宅兼お寺)でした。前から、和尚に「あなたは坊主になったらいい。」とか、他の人からも、「あなた坊主顔だから、坊主になりなさい。」と言われました。その日も宗哲さんに、「君は、本当に坊主の様な顔をしているから、坊主はどうですか?」と言われました。すると忍昭和尚が、「実は、今日はわたしの誕生日(得度した日)です。」とおっしゃっいました。そうなると、「師匠と同じ日に出家なんてすばらしいじゃない。」と、嵯知さんもすごく感動されました。他にもいろいろな状況が揃っていました。得度式というのは、僧侶が3人同席するとできるんですが、ちょうど忍昭師匠、宗哲さん、嵯知さんと3人の僧侶が揃っていて、更に、得度式に"絡子"という物を首からかけるのですが、それも忍昭さんが誰かの忘れ物の絡子を持っていて、下さいました(笑)。こういう風に、すべての状況が用意されていたので、こう言う事なんだな。と思い、鎌倉のビーチで得度式をしました。(笑)
――”チャネリング”について教えてください。一体、何時からそう言う風になったんですか?何故ですか?
慧岳夢中さん―番最初はダリルアンカの"バシャール"という本を読んだことです。ダリル・アンカというひとが、バシャールと言う存在意識とチャネリングするんです。面白かったので、うちのアパートでも出来ないかと思い、電話したらダリルアンカが来てくれました(笑)。友達10人くらいを集めてセッションをしました。
――すごい、面白いですね。どうでしたか?
慧岳夢中さん
おもしろかったですよ。彼はチャネリングすると、トランスして突然変わるので・・。
冗談もいうし。(笑)
日本人の友達何人かのために、同時に訳してたんだけど、それってチャネっていることと同じことなんですよ。そう言う事から、始まりました。
――チャネリングとは何ですか?
慧岳夢中さん
エネルギーを感じる、エネルギー合わせること。
自分が合わせたいエネルギーに波動を合わせる。
例えばテレビだと、自分が観たい番組にチャンネルを合わせるでしょ?
それと同じ様に、そうすると見たいものが見えたり、感じたりします。コミュニケーション手段の一つですね。
――エルビスとは何でしょう?
慧岳夢中さん
チャネリングでメッセージをくれる、存在意識です。名前はあとから便宜上ついたものです。読む人に分かりやすいように、名前を付けました。
エルビスのメッセージは簡単に言うと、ひとつです。それは「全てを受け入れなさい。」ということです。それは愛ということもできます。愛は全てを受け入れることだから。でも、恋愛と言う風にとられてしまうかもしれないので、やはり、「受け入れる」と言う方が合ってますね。
――エルビスのメッセージを発信するのは、どうしてですか?
慧岳夢中さん
"奉仕"ですね。エルビスのメッセージを読んで、喜んでくれる人がたくさんいます。ぼくも含めて、エルビスメッセージに支えられることが多いです。そう言う意味では、ぼくは自分の為にやっているとも言えますね。メッセージを発信する事によって、幸せになったり、感動したりしてくれる人がいるということが、ぼくにとっても幸せなんです。
――夢中さんの人生に影響を与えた人を3人教えて下さい。
慧岳夢中さん
まず、言うまでもなく忍昭師匠ですね。
それから、野生映像際でお世話になった太田さん。人生、生き方、仕事、色々な事を学びました。彼の持つフィロソフィーに禅に通じるものがあると思います。やはり奉仕の心。そして、いつも楽しんでいました。人との付き合いについても、真摯な態度や真剣勝負なところ等、勉強になりました。
あと、二人になりますが、両親です。父とは全く逆のコトをしましたね。反抗してたのか、父親の様になりたくないと思っていたんでしょう。結局、同じようになりましたが、(笑)母からは、料理に関する影響を受けました。
――座右の銘
慧岳夢中さん
あるがまま:All we need is Love.
そのままです。そのまま素直だ。この地球上の動物で、あるがままでないのは人間だけです。
もうひとつは「大丈夫」です。「あるがまま」で行けば「大丈夫」です。
――夢中さんの1年後は?
慧岳夢中さん
分からないです。わからないから面白いんだよね!(笑)
――じゃぁ、10年後も・・・。
慧岳夢中さん
これも、分からないですね。でも大きな流れは分かりますよ。
それは、ぼくの"奉仕"という役割をもっともっとやっていく。それはどういうカタチになるか分からないけど。料理かもしれない、違う事かもしれない。
――夢中さんの夢は?
慧岳夢中さん
一般的にいう夢や目的はないです。ないと言う事にしておきます(笑)
それは、今という瞬間に集中したいからです。目的意識を持つと、ゴールが気になり、プロセスがどうしてもおろそかになってしまいがちだからです。ですから、夢を持たないというわけではありませんが、現在に意識を向けていたいですね。そうすると自然と夢や目的に意識が向かなくなる訳です。
――今後のワークショップについてお話し下さい。
慧岳夢中さん
とりあえずは、精進料理を通して、生き方を体験してもらいたいですね。
――どういう生き方でしょう?
慧岳夢中さん
精進料理とは、「あるものを使う」「素材の旨さを活かす」という教えです。また、「工夫」というのを要求される料理です。例えば、あるものを活かすということは、旬のモノを使うということですが、旬のものは毎日食卓にのぼります。飽きないため、無駄にしないためにも「工夫」が必要になります。そうすることはつまり、素材を「大切にする」という姿勢であり、生き方ですね。つまり料理技術だけでない、哲学がありますよね。
――どんな人が対象になりますか?
慧岳夢中さん
ご飯を食べる人が、取り合えず対象かな。(どんな人でもです。)
アメリカ人には、料理を通して"禅"に触れて欲しいですね。
日本人の方たちには、良い伝統的な日本文化を再発見して欲しいです。精進料理を作った事のない方が殆どだと思うので。
同じ事をしていても、アメリカの方と日本の方では受け止め方が違うでしょうね。
――日本を飛び出してアメリカで頑張ろう!という若い人達に一言お願いします。
慧岳夢中さん
何処にいても同じですね。
何処にいても、何処に行っても自分がいつもいるのは「ここ」という場所です。もし、何か変えたければ自分が変わるしかないですね。とすると、日本にいようが、アメリカにいようが結局一緒ですね。
――海外からみて現在の日本をどう思うか?
慧岳夢中さん
不安定だけど面白いね。不安定な中でいろんな事が起きてるけど、エネルギー的に見ると 、安定に近付こうとしている過程の一つです。災害、事件、事故など起きてますが、大きな流れでいくと、安定に向かう為の浄化作用ですね。最近、日本に帰りましたが、日本人は素直な人が多いなぁと思いました。素直だからこそ、負のエネルギーを受けると、それを出してバランスを取らないといけないですね。
――日本を飛び出したい人へのアドバイスをお願いします?
慧岳夢中さん
目的意識を持って来た方がいいです。来れば何とかなるわけではないです。何をやるか決めて来ないとね。この国は、やろうと決めてやる人に対しては、いろんな機会がありますし、やれるシステムがあります。だから、目的意識がない人には何かが起こりにくいと思います。
――最近の近況、今後の予定
慧岳夢中さん
精進料理を通して、生き方というか生活スタイルをみんなに体験してもらう。何を体験して欲しいかというと、「心」です。カタチに出来ないものを、カタチ(精進料理)にして、体験して欲しいですね。
2005年1月2日には第一回サンフランシスコイスキアで御節パーティーをやります。精進料理教室も開いています。そんな中で、他にもオマケで、チャネリングとかヒーリングなどをして、お話したり、相談してもらってもいいし。いろんなカタチで「癒し」の場を提供していきたいです。
インタビュー後余談
余談ですが、夢中さんの息抜きや時間の過ごし方を教えてください。
- 座禅、ヨガ : 毎朝出来る限りしています
- 風呂: 毎朝はいります。夜はバイト(レストランでの)から帰ってくるとすぐ寝ますので。
- メール: 友達にとか、相談メールを受けたりとかしてます。
- 散歩: その辺を歩いています。
- ウインドウショッピング: スリフトショップによく行きます。
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